理想の不在
理想を追い求めて、ついには他人までもを自分の理想に役立てようとして、自分にとっては正しいはずの理想は十分には理解されなくて、イライラしてしまう。あるいは。理想で自分をドライブしていく快感を再現しようとして、業務上都合のよいあたりを理想と名付けて多忙に溺れるのを充実だと思っているのにいつしか荒んで疲れてしまう。
なんでだろ。夢とか理想って、持つべき正しいものじゃなかったの? だけど、正しさのなかでしか見られない夢って何? 正しさなんて都合によって時代によって流行によって簡単にうつろうじゃない。
誰の正しさのなかで、その夢を見ているの? 正しくなかったら、ダメなんですか。脳内プレイで、毒を吐く、やさぐれる。
理想を満たさない現状。理想に近付こうとする足掻き。否定されたうえで正当化されようとするのだとも見立てられる。満点をとれたらまた次の理想が掲げられる。永遠に続く理想未満。それに駆られて疾走して、困憊したのではなかったかな。
理想を停止する。やるべきだけどやりたくないことを、やらないでおくことを意識する。そうして自分のやりたいことを調べていく。なにが快感で、いつ無理をするのか。なにによって暴走したくなって、どんなときにゆるんでいられるのか。それは、まったく知らなかったひとチームになるような。